どうやって要求からアーキへつなげていくかを説明している本です!
製品開発するときに、要求定義しっかりやりましょう、アーキテクチャよく考えましょうということは
多くの開発者の関心事であり、たくさんの方々が多くの知見を発表されてきました。
ただ、それぞれのやりかたは(要求は、XX手法で、アーキテクチャはXXX手法でと)とても良いのですが、それが一連の流れで繋がっているでしょうか?
本来作るべき製品は1つなので、要求~アーキテクチャ~実装と、成果物やその考え方は、連続性がなくてはいけません。また、システムやプロダクトは一人のエンジニアが作るものではありません。
それゆえに、「開発チームが一意に同じものを想定しながら、1つの考え方の流れの中で検討をすすめていく」ことがとても重要です。そのために考えていることの可視化も不可欠です。
当たり前のことですが、なかなかうまくいかない。
そんな時にシステムズエンジニアリングを知りました。いろいろな方のお知恵を借りながら、実務に適用してきました。こんな風にやったらどんな製品でもうまくやれるよね。と思えるまで10年かかりました。でも、本来理解するのに10年もかかるものではないんです。具体的なやりざまに関する情報が無かったので試行錯誤で時間をつかってしまっていただけなのです。
いろいろな会社さんが、システムズエンジニアリングを実践した結果を持っていらっしゃいますが、
その結果を共有しようにも、それは、各社の製品の設計そのものであり、新しい製品であれば余計にその成果物を公開することはできないのです。
だからこそ、世の中にその”具体的な”やり方がオープンにならないのだろうと思っています。
各社さんからの事例発表がいまひとつ具体的でないのはまさにそれの現れだと思います。
私も、社外にて事例発表をする機会を頂戴することがありますが、やはり現業の事例は発表できずオブラートにくるんだ、なんとも痒い所に手が届かない内容にならざるを得ないです。
ですから、今回、現職の製品には全く関係ない、でもちゃんと製品レベルの複雑さをもった産業用プリンタを例を書き起こし、”具体的な”やり方を紹介することにしました。
ベースとなっている規格のISO15288は規格ですから、汎用的な抽象度の高い表現になっています。
適用する機器によって、具体的なやり方はそれぞれ異なるかもしれません。
でも少なくとも1つの具体例は、お示しできたのではないかと思います。
どうやったらいいのか迷われている方や、これからやってみようと思う方のきっかけづくりになれば良いと考えています。
別のカテゴリの機器で「もっと我々はこうしているよ」ということがあれば是非、お知らせください。
そういった様々な分野でのやり方を共有できるような仕掛けもしていきたいと思います。
これから本書の執筆協力してくれたシステムズエンジニアリングのコンサルタントでいらっしゃいます
時岡さんと、本書に関連したe-learningや対面トレーニングも立ち上げていきます。
一緒に良いものを作れるように考えていけたらと思います。
粗削りな内容かとは思いますが、どうぞ書籍をお手元においていただければ幸いです。
本書に関するお問い合わせなどはinfo@gochibicreativedesign.comまでお知らせください。
後町智子
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